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こんにちは。
◆1697頃フィオリエ(5)はつづきから。

先週と違ってとっても充実した土日でございます。
幸せだわ…。
大好きな方と一緒にいられるのが本当に幸せです。※恋愛要素皆無

憧れが周囲にたくさんある私は幸せ者です。
「君を追いかけるよ 多分死ぬまで」



フィオリエの小話といいながらレイフとティラを書き続けて3つめ。
次回はフィオリエパートに戻ると思います多分。
何も計画せずに思うまま一発書きしてるので、「ぶんぽう? むじゅん? なにそれ私の辞書にはないわ」状態でやってます(おい)

なんとなーくキリがいいところまでいい感じにかけたら、外伝とかとしてまとめようかなーと思いますけど、まだ先のおはなしですー。



今日も来てくださった方、ありがとうございました!
昨日、拍手頂いておりました!感謝です~~~(*゚▽゚*)
また遊びに来てくださいねー!ヽ(´▽`)/




「 どうしてみんな邪魔をするんだ? 」
 レイフがリアムの言葉を繰り返した。リアムの声色と同じ嘆きを含みながらも、どうして、と理由を強く求める。
「 出会わなければ良かったと、思わないのか? 」
 出会わなければいいだけだったのに、とリアムは呟いた。
「 どうしてハーフエルフの俺たちが? 」
 疑問を繰り返すのと同じように、レイフは加える。
「 どうしてだ。どうして。考える。皆、相容れないのか。相容れないばかりなのだろうか? 」
「黙れ」
「 二度と同じ思いはさせない。それは誰の望みだろう? 」
 またも強力な睡眠の魔法が襲う。ティラもレイフもそれを防ぐ。影から飛び出して斬りかかってきたリアム。刃はレイフが剣を抜いて受け止めた。至近距離で、レイフは芯に響くような低音で語りかける。
「あなたは疑問を発するが理由を求める思考を止めてしまった。考えを聴くことを止めてしまった。それでも、どうしてだと、問う言葉を吐く。その理由は、迷いがあるためか、自分の思いを裏切っていると知っているためか? どうして―― ”そうだ、思考せず進むことを一度止めてみよう” 」
 ミユ族の音使い、レイフの武器は、声。それを受けてリアムは怯えたように顔を歪ませた。斬りかかっておきながら、すぐに距離を取り、逃げるように影に入る。
 少し強まったレイフの声が彼を追った。

「 何を思っている? 何を願っているんだ? 今、迷いの海の波間に見えた光は、あなたの心は? 叫ぶだけでいい。分からないんだと、嘆くだけでもいい。走り続ける必要など、ない。一度止まってみろ、そこは本当に嵐の海か? あなたの大きな”もがき”が起こした波が、あなたの海を変えてしまったのではないのか?
 一度止まってみなさい、沈んでいきそうならば、俺が引き上げてやろう 」

 いつしか柔らかくなったレイフの声。
 リアムは硬い表情でじっと立っていた。浅い呼吸でわずかに肩を揺らしていた。やがて、すうっ、と、半分開いた口から空気が流れ込む。唇を湿らせて、次に息を吐いたとき出てきた言葉を聞いたとき、レイフとティラは契約相手の悪魔がどんな相手か思い知った。
「俺は悲しかった。憤った。そこに正も誤もないだろ? もう二度と誰にも同じ思いをさせない。出会わなければ良かったんだ。それが俺の正しい世界」
 リアムは言った。悪魔ライチが乗っ取ったような変化は見られなかった。リアムはしっかりレイフを見て、そう言ったのだ。
 そして次には、明らかに表情が変化し、リアムの顔で悪魔ライチが微笑み、リアムの声で優しく言った。
「そうだね。行こう、永遠の夢をもたらそう」
 リアムはぱっと踵を返して、谷の道を走り去った。

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