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お久しぶりになりました。

ああああああ楽器吹かなきゃまじで。
もう少し涼しくなってからゆきましょうか…(フラグか)。



アップもしますが(次記事に書きますが)、
刀剣乱舞二次創作も一本書けちゃいましたので。

だって歌仙兼定の極が実装されるのですよ? (刀剣乱舞。最初に選べるパートナーの一人で、私は歌仙兼定を選びました)。

実装くる…なんか書かなきゃいけん気がするけど…何も降臨しなかったらどうしよう…。って実はちょっと心配してましたが、自然と降臨しました。ただし視点は同田貫正国(我が本丸4振目)。

続きから、よろしければどうぞ。

*ちょっと説明*
刀剣乱舞では、
刀剣男士(キャラクター)をレベリングして強くしていきますが、Lv99でカンストなのです。
が、修行に出すことで、パワーアップして戻ってきます(過去と向き合ったりしてくる。衣装もチェンジ)。経験値的には通常のLv99=極のLv35相当らしいです。
極になることで、さらに高みを目指せるわけですね。

そんな極というパワーアップ。まだまだ実装を徐々にしていっているところです。
この4~8月で、初期刀と言われる最初に選べる刀剣男士5振の極が順に実装されていってます。
7月17日は歌仙兼定の極が実装予定です。8月は、あと山姥切国広ですな。
*説明でした。*



◆先に修行してくっけど大丈夫か?
(同田貫・歌仙 + 大倶利伽羅、燭台切、前田(極)、小夜(極))
 ※回想『九曜と竹雀のえにし』ありきで書いています、大きなバレはないと思います。執筆時、発端~団結まで回収済。
 ※歌仙兼定修行実装直前のお話。ちょうど7面に行くくらいの時期と被ったらしい。



 なんで今だ。同田貫正国は、特に困ってはいないが、この間の悪さに首をかしげるしかなかった。
 同田貫正国はこの本丸四振目にして、打刀二振目。
 そろそろ戦闘で得られる強さの果ても見えてきたところで、同田貫正国は審神者・代へ、修行について話をしたところだった。いいところにいたから思いついて声をかけたのだが。
 修行に出たい。まあ、今すぐじゃなくてもいい、と。
 今すぐじゃなくても、と言ったのはふたつ訳があった。ひとつは、初めて参加する、連帯戦とやらが大変手応えがあり血がたぎるため。普段なら撤退させられてしまう状況でも、これなら審神者も進ませてくれる。死ぬことは無くいわば遊びかもしれないが、なんにしてもとても良い経験にはなり強さの糧になる。
 もうひとつは。”間の悪さ”のためだ。
 歌仙兼定もついに、修行の場を設けられるらしい。この本丸の初期刀だ。同田貫正国と歌仙兼定とは付き合いが長い。相容れないようでいて、なんだかんだで仲良くやってきた。
 そんな喜ばしい今日この頃、歌仙兼定と大倶利伽羅は大喧嘩した。
なにやってんだ今更。顕現してどんだけ経ってんだよ。もっと前に大喧嘩しとけよ。
修行、強くなれる機会…それを与えられてよかったじゃねえかと、ただ喜ぶだけの機会は失われた。

 大喧嘩の発端は、延享4年・細川家に関連する歴史を守るために出陣したことだ。
 審神者は出来るだけ関連する刀剣を行かせてくれる。燭台切光忠、太鼓鐘貞宗、鶴丸国永、小夜左文字、そして歌仙兼定、大倶利伽羅。交代・補佐として次郎太刀、同田貫正国、前田藤四郎。
 大倶利伽羅のあの性格は分かっていたし、これまで気にしてこなかった。そういうものだと。燭台切光忠がうまくやってくれているからあえて歌仙兼定や同田貫正国からフォローするようなこともなかった。
 戦場でそういうわけにもいかない。戦での仲間として、歌仙兼定は大倶利伽羅とうまくやろうと努力した。しかし大倶利伽羅はいつもの調子だ。馴れ合うつもりはない、群れるつもりはない、と。普段ならば別段気にしないのだが、戦場での態度もこうだったことが歌仙兼定の気に障った。
「一人で戦えるほどこの戦場は甘くはないぞ」
「俺がどうしようが関係ないだろう」
「同部隊となったんだ、関係ないはずがないだろう」
「馴れ合うつもりはない」
 会話すら拒まれて歌仙兼定の頬がぴくりとひきつった。
 ああこれは、あとでまた怒るか落ち込むかするやつだなと、同田貫正国は察した。
 まあまあ、と燭台切光忠や前田藤四郎、小夜左文字が諌めたり心配したり。一応その場はそれで収まった。
「僕は一振も折らずに勝利を持ち帰る。君もだ、大倶利伽羅」
 めげずに大倶利伽羅に声をかける歌仙兼定だったが、やはり無視された。
 厳しい表情でその背中を見ていた歌仙兼定だったが、その表情のまま、傍にいた同田貫正国に声をかけた。
「行こうか、同田貫」
「おう。任せとけ、部隊長」
 私情は、少なくとも表立っては、持ち込まない。普段は気にしすぎる(と、同田貫正国は思う)歌仙兼定は、戦場においてその細やかな観察力を良い方向で発揮する。
 現在の被害、予測される被害、刀装の有無、隊員の士気、必要な鼓舞、誰がどこで何をしているのか、誰に何を任せるのか、大丈夫だというその言葉を信じても構わないのか。
 出陣早々に〝ブチギレ案件”――いつからか、このような出来事を同田貫正国は内心でこう呼んでいる――があったにも関わらず、歌仙兼定はきっちりと部隊長の役目を遂行する。
 戦闘中の瞬間的な判断は、部隊の全員、非常に頼りになる。たとえ喧嘩中の相手でも関係ない。必要なフォローはし合う。
「前田くん!」
「はいっ!」
 燭台切光忠と前田藤四郎が。
 きえああ、と特徴的な怒声と共に同田貫正国。それを声かけすらなく小夜左文字がサポートに入る。敵を倒して同田貫正国が片手を出すと、小夜左文字も応じて、パチン、とハイタッチした。
 大倶利伽羅が敵と斬り結び拮抗状態で舌打ちすれば、歌仙兼定がその敵の首を刎ねた。
「…」
「…」
 ふい、と逸される大倶利伽羅の視線。歌仙兼定もそれを追ったり咎めたりすることはしなかった。この戦場でそんな余裕はない。
「撤退する」
 歌仙兼定が宣言したのは、それから2,3戦交えた後だった。現段階なら、歴史改変のリスクは非常に少ない。
 それぞれ了解を返す。燭台切光忠は、少し離れすぎている大倶利伽羅に声をかけた。
「伽羅ちゃん」
「…チッ」
 渋々大倶利伽羅が戻る。
 力不足と運の無さ。悔しくないはずはない。
 ここで進めば折れるのは、大倶利伽羅ではなく、前田藤四郎か小夜左文字だ。
 すみません、と、中傷を負った前田藤四郎。
「僕の力不足のために…」
「お前のせいじゃない」
「君のせいじゃない」
 大倶利伽羅と歌仙兼定の声が被った。お互いはっと見合って、すぐに視線を逸らした。
 同田貫正国は気にせずに前田藤四郎に声をかけた。
「俺たち全員鍛え直してくんぞ。次は敵の本陣ぶっ潰す。いいな」

 そうして本丸に戻ってきて、手入れをされて、同田貫正国は、しかしなあ、と思った。
 鍛え直すったってなあ、と。
 正直なところ、怠惰ではなく本当に、あとできることといえば、修行に出ることくらいな気がしていた。
 そこで様子を見がてら、歌仙兼定の部屋を尋ねた。
「珍しいね、君の方から来るなんて」
「そうだったか? まああんたが来る方が多いか?」
 何か本を読んでいたらしい歌仙兼定は、栞を挟むと本を閉じた。お茶を淹れに立つ。
「なあ、俺、修行してこようと思うんだけど」
 棚には茶葉の入った筒がいくつも並んでいる。和柄で色とりどりのそれは目にも楽しい。一枠、布で目隠しされた部分がある。そこにはいつか主に貰った”電気ポット”が収納されている。茶を点てる準備もなく誰かを招いたときや、少し寄ってもらったときなどによく使うのだ。
 茶葉を迷うことなく選んで、急須へ。
 茶葉が古くならねえのかと尋ねたことがあるが、よく人を招いたり自分で飲んだりして使い切るらしい。
 すっかり使い慣れた電気ポットから、一旦湯呑にお湯を入れる。直接急須に注ぐと、熱すぎるのだそうだ。そうしながらようやく歌仙兼定は返事をした。
「行っておいでよ」
 穏やかな声だった。振り返って歌仙兼定は言う。
「君がどんな強さを身につけて帰ってくるのか、楽しみに待っているよ」
 そうか、と同田貫正国。
「俺のいない間にも、またあそこに出陣するだろ。大丈夫か?」
「君が一番、僕なら大丈夫だと思ってくれていると、信じているんだが」
「そりゃそうだけど、そうじゃなくて大倶利伽羅のほうだよ」
 何が楽しいのか嬉しいのか、歌仙兼定はふふ、と笑った。同田貫正国は、内心首をかしげた。楽しくない話題を振った覚えしかない。
「僕なら大丈夫だよ、同田貫」
 歌仙兼定は急須に湯を注いだ。その急須と湯呑を載せたお盆を持ってきて、同田貫正国の前で丁寧に注ぐ。
「君とも仲良くなれたんだからね。…まあ、彼とは味の好みも違うようだから、時間はかかるかもしれないが…」
「燭台切とか小夜とか、頼れるやつ頼ってやれよ? 抱え込むんじゃねえぞ」
 ははは、と歌仙兼定は笑った。
「分かっているよ。ありがとう。また心配させてしまったね」
「別に、そんなに心配してねえけどさ」
 燭台切光忠や小夜左文字、太鼓鐘貞宗が、なにやら企んでいるのは察していた。彼らなら上手いことやるはずだ。だから、大丈夫だとは思っているのだ。
 ただ、それでもなんとなく、様子を見に来て、話しておこうと思っただけだ。
 歌仙兼定が淹れてくれた茶をすすって、はあ、と同田貫正国は息をついた。
「うめえな」
「茶菓子がなくてすまないね」
「いいよそんなん」
「どこに行くのか決まっているのかい?」
 修行のことだ。さあなあ、と。“集合体”である同田貫正国は首をかしげるしかなかった。
「強くなれるんならどこでもいいけどなぁ」
「君らしいね」
 また茶をすする同田貫正国。
「僕も多分、君に次いで修行に出ると思う」
「ん、だろうな」
「次に共に出陣するのは、僕が帰ってからになるかもしれないね」
「ああ、そうだなぁ」
 思わず同田貫正国は、にっと笑った。
「楽しみだぜ」
「僕もだ。待ってるよ」
「おう。待たせんなよ、先にもっと強くなっちまうぞ」
「すぐに追いついてやるさ」
 にっ、と笑い、ふっ、と笑う。

 翌日、同田貫正国は旅立った。
 歌仙兼定は戦装束を纏う。今日もまた、あの油断ならない戦場へ赴く。
 笑む余裕があった。なぜなら、〝僕なら大丈夫だ”から。
 

 ◆続くか、も?

 代さんの本丸。極は短刀6、打刀1(宗三左文字)。
 同田貫正国(Lv98)が修行に発った直後、歌仙兼定が歴代初カンスト。


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