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こんばんは。

スーパーの鮮魚部の寿司(4入り)(割引)が美味しくて幸せな夕を過ごしました。
たまにはこういうのが必要ですね心の健康のためにヽ(´∀`*)ノ



不意に小話徒然と書いたので投下します。
ほのぼの~っと。
もらう星、あげる星。セルヴァとフィオリエとエルミオの一場面。リオナさんとアリアがいるので、…1768~1780+年頃のどこかでしょうかね? あったかもしれない。
この小話でのエルミオの記憶が正しければ、外伝「セルヴァ」のⅡ(1300年くらいだったか)で、セルヴァはこんぺいとうを食べそこねそうになったのかもしれません。
かもしれません。
こうして物語や小ネタはは決まったり決まらなかったりするのでした。



4月あっという間に終わりましたねー…。
5月も体調に気をつけて楽しみを見つけてやっていきましょ(´u`*)

*つづきから、小話


◆こんぺいとう

 港町の商店街の端っこまでも、海の香りと、活気ある声や、にぎやかな往来の音が、よい風に乗ってやってくる。
「星の砂糖菓子があったよ」
「お、こんぺいとう、ってやつか」
 手のひらに3つ、小さな紙の袋を持って、うん、とセルヴァがほくほくと笑う。なるほど、妻子への土産に違いない。
「リオナさんもアリアちゃんも喜ぶだろうな。アリアちゃんは見るのも初めてだろ?」
「そうだね。喜んでくれると思う」
 ふふ、と笑みをこぼして、ひとつを、フィオリエに差し出した。
「これはフィオにあげる」
「え、俺? いいんか」
「いいよ。フィオもこんぺいとう久しぶりでしょ」
「おー、ありがとな!」
 早速袋を少し開いて、やっぱり綺麗だな、とフィオ。
 


 海から遠い安めの宿をとっていた。別行動後、エルミオとセルヴァがほぼ同時に戻り、あれやこれやと話すうちに、ふと、こんぺいとうの話になった。
「エルミオもいる?」
「じゃあ一粒貰おうかな」
 ふたつめの袋を、エルミオの手のひらに傾ける。ころりんと、ふたつぶ。
「一個セルヴァ」
「私は帰ってから食べるよ」
「そっか。ありがとう」
 エルミオは、一粒目をしばらくころころと舐めてから噛んだ。
「いつかの感謝も込めているのかな」
「?」
「こんぺいとう、食べ損ねかけたのを、フィオが取っておいてくれたよね」
「…いつの話?」
「同盟を創る前だよ。やっぱり港町ルサックだった」
 同盟を創る前…それはセルヴァがまだ十代か二十代の頃の話だ。その頃のことなんて、本当に印象的なひとつ、ふたつなどしか、覚えていない。エルミオは大体、覚えていすぎなのだ。セルヴァもフィオリエももう慣れてはいるが…言われても、首をかしげたり、宙に探したり、結局思い出せないことがほとんどだ。この時もそうだった。
「そう、だった、かもしれない」
 エルミオもまた、セルヴァが思い出せないかもしれないと分かっていたので、ただ頷いて、二粒めを口に入れて舐め始めた。
 ぽつりとセルヴァが言った。
「でも多分、私はその時、嬉しかったんだ」
 甘くて独特の舌触り。綺麗で不思議な砂糖菓子。
「よかったね」
「うん」

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