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こんばんは。
◆ミリしらファンタジーはつづきから。

乾燥がやばすぎてニベアクリーム購入。
(シリーズで色々あって、物によるけど)そんな高くないし。
人が使ってて、これが良いのは知ってますので自分でもやってみます。毎日塗ることが大事。



創作は休憩モードっぽいです←
でもちょこちょこ降臨してたりするので、
REAの先のことや裏のことなど色々メモは増えていってます。
じわじわじわじわ。

12月はどうなるか、まだ未定です。
えっ、もう21日?
あれれ~おかしいな~?



今日も来てくださった方、ありがとうございました!
また遊びに来てくださいね~ヽ(´▽`)/




(「hunt the truth」©R&N kokuto-wa 様 の二次創作的なものです。人物のビジュアル以外は一切関係ありません。全く別の話です。)

ミリしらオリバー(元オリバー)メインで、
ミリしらオリバーとバージル(ブライアン)(元ビョット)と、フィオーラ(元セリス)の話。
と思っていたら、今回はがっつりめにフェリックス先生(元ウェルマー)が出てきました。



 僕たちは、フェリックス先生と村の人たちに育てられたも同然だ。
 エレインさんとラーサー、リリア、ネル、ロニー、あと僕には、両親がいない。
 だけど、みんなが無邪気に笑ってばかりいられることが、理解できない。同じようで、僕とは違う。
 もしかしたら、きっと、本当の親や兄弟の顔なんて忘れてるんじゃないのか。…そのほうが、幸せなのかもしれない。
 勉強への態度だって、僕から言わせれば不真面目だ。きっと漠然と学んでるんだろうな。
 守るための知識や力が欲しいなんて、いつも思っている僕とは、みんな違うんだろうな。

「んー、そうかもね」
 ラーサーは苦笑気味に言った。僕より二歳年下だけど、ラーサーの知識は豊富で、手先も器用だ。ネルも知識や魔法がすごいけど、とっつきやすさは断トツでラーサーだ。
「でも僕、みんな笑ってるほうがいいなあ」
 それは…否定しないけど。

「オリバー! 休み時間だぞ、外来いよ! ケンカしようぜ、石頭!」
 だからこんな馬鹿みたいな呼びかけに、ため息つきながらも、立ち上がるんだろう。
「…昨日うっかり一敗したから取り返さないと」

 別に、憎むほど嫌いとか、そういうんじゃない。鬱陶しいだけで。
 僕だって笑わないわけじゃない。みんなと違うなと感じるだけで。



 フェリックス先生の知り合いのひとりが、その日、僕に声をかけた。
「勉強熱心だねえ。誰かとテストの点数競争でもしているのかい」
 知り合いの中でも、怪しい格好の男だ。黒いよれっとした帽子で陰った目元。ちょび髭に、うさんくさい笑顔。微妙に長い金髪は、わざわざ毛先のほうを巻いてるんだろうか、天パだろうか。服装なんか、ぱっと見、ガラの悪いごろつきだ。
「競争は…別にしてません」
 負けたくないというか、負けないに越したことない相手は、いるけど。

「勉強は、勝ち負けのためにすることじゃないですから」
 ほう、と男は感心したような声を出した。
「じゃあ、君は、何のために勉強しているんだい?」
 この男からこんな質問が出てくるとは思わなかった。
 クラスメイトには、言っても理解されないだろうけど、こういう大人になら、理解されるか、馬鹿にされるかのどっちかかな、と思った。少なくとも、この男は、聞く気があるらしい。
「僕は、守るための知識や力が欲しいから勉強してます。みんながどうかは知りませんけど」
 否定するだろうか――僕は挑戦するように男を見た。男は我関せずといった感じで、飄々とうなずいた。
「いんじゃない、それでも」
 あっさりしすぎた返事で、少し拍子抜けした。
 しかし男の言葉はそれで終わりではなかった。
「君は守りたいものがあるのかい?」
 僕は思わず一度視線を落としてから、また男を見上げた。
「もうない。だけど、もうなくしたくない」
「…そうかい」
 男が微笑んだ。
 あれ、と僕は思う。うさんくさくない笑顔だ。
「ああ、今日はもう帰らないと。じゃ、少年、勉強、頑張んなさいな」
「…オリバーです」
 そうかい、と男。去り際、一度だけ振り返った。碧い瞳と金髪が、ごろつきみたいな格好と不釣合いに輝いた。
「俺はバージル。また会おう、オリバー君」
 思ったより、かっこいい大人かもしれない。



「どうだ、オリバーは。もちろんあの歳だ、未熟な部分もあるが、だからこそお前が育てることもできる。根が真面目で熱心だ。ぴったりじゃないか?」
 誇らしげなフェリックスに、男は帽子の下でふっと笑った。そうさな、と。別れ際の、自分の言葉を思い出す――また会おう、オリバー君。
「いいのかい、”先生”? こんな、子供を売るようなことをして」
「売る?」
 とんでもない、というようにフェリックスは頭を振った。
「売り込みはしたが、売った覚えは無えな。強いて言うなら、売られるのはお前のほうだ。選ぶのは子供。お前は提案するだけ。せいぜいオリバーに尊敬される大人であれよ。そうすりゃ買ってもらえるから」
 そうかい、と男は言う。
「つまり、オリバー君に売り込みをさせてくれる程度には、あんたは俺を買ってくれている、ってことかい?」
「けっ、相性が良さそうだったからな。言っとくがオレはお前をうさんくさいと思っているぞ。良くも悪くも役者だからな」
「ほう。いいのかい、それでも」
 フェリックスは、頷きこそしないものの、真剣な眼差しで答える。
「オリバーにとっては、いいかもしれないと思った。お前は役者だが、”中の人”が極悪人ってわけじゃねえからな。汚え大人だとしても、一番大事な筋は通す奴だとは思ってるよ」
 へえ、と言う男の言葉にかぶせて、フェリックスは続けた。
「だが! オレがするのはここまでだ! あとはお前とオリバー次第。オリバーが嫌がったらオレはおまえを出禁にだってする。オレがおまえに紹介したけど、出禁にする」
「ひどいねえ」
 ふん、となぜか威張るフェリックス。
「ひどい奴にだってなってやる。お前だろうが誰だろうが、相手がどんな大人でも、どんな理由があっても、いつだってオレは子供の理由を考えるんだ。オレは先生だからな」



(「いつでもなんであっても子供が正しい」ではなく「いつでもなんであっても子供の理由を考える」。今回はフェリックスが勝手に、一応信頼しているバージルにオリバーを紹介したから、オリバーがもし嫌がったら、フェリックスが勝手に処理する(バージルとしばらく会わない・出禁にする、等)。)

「石頭」言うたのはミリしらロニーです。ミリしらロニーです。ええ。(元ロニー)
他、ラーサー(元トナルトン)。名前のみ登場で、エレイン(元アリス)、リリア(元ルミナ)、ネル(元スピカ)。


フェリックス(元ウェルマー)のイメージCV.大塚明夫さん。ブラックジャック他。
バージル(ブライアン)(元ビョット)のイメージCV.藤原啓治さん。銀魂の服部全蔵他。

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