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REAの最初のほう(冒頭、というほど冒頭ではない)、先月くらいに書いてあったんですが
昨日修正してたら、そこそこがっつり変わりました。
やっぱり時間開けて直すと劇的ビフォーアフター。
*以下、ビフォーアフター
アース、というのはいつの間にか付いた呼び名だ。
エレクオーロン《大地と時の歌》という大層な固有精霊――と、その名を知る皆は言う――と共に生まれたエルフ族。そんな肩書きじみたものがあっても、アースはただの箱入り娘だった。
17年、ほとんどを故郷で過ごしている。弓士としてそこそこの腕をもち、琥珀の山とか、時の洞窟とか呼ばれる場所を守っていた。山の上はドワーフの町があるが、山の”中”は、一部を除いてアースたち、”大地のエルフ族”と呼ばれる一族の領域だ。
山の上のドワーフ族とは、考え方の違いから決して仲がいいわけではないが、ある一点だけは同じ考えを持っていた。
時の洞窟に関わることだ。
この世界は、若い。永く生きたエルフ族はそう語る。ほとんど自分と同い年だ、と。
琥珀という石は、本当は、この世界の年齢よりももっと長い時間をかけて樹から出来るらしい。もちろんこれは、どこかの偉い魔法使いの推測だ。
それが、時の洞窟の中、柱のように地から天井を突き抜ける樹々を包むように存在していた。
《照らす光》で洞窟内を見れば、優しくて懐かしい、飴のような、金色の河のような、それが洞窟を支えて作った母のように思えてくる。
あろうことか、それを盗掘しにやってくる輩がいるのだ。
ドワーフたちもエルフたちも、そんな者を許しはしない。山の上ではドワーフの戦士が、山の中ではエルフの戦士が、時の洞窟と琥珀を守り続けてきた。
広く、天井も高いその空間に幾本もそびえる琥珀の柱。アースもそれを愛していた。家族を思うのと似ている。
しかし守人はアースだけではない。一族と、ドワーフたち皆だ。
アースの心は、洞窟の外にあった。故郷の山も出て、どこかの町、知らない場所、人。
無意識のうちのため息が、すべてを語った。
アフター↓
アース、というのはいつの間にか付いた呼び名だ。
エレクオーロン《大地と時の歌》という大層な固有精霊――と、その名を知る皆は言う――と共に生まれたエルフ族。そんな肩書きじみたものがあっても、アースはただの箱入り娘だった。
17年、過ごした故郷は琥珀の山とか時の洞窟とか呼ばれている。山の上にはドワーフたち。山の中にはエルフたちの村がある。だから正確には、エルフ族のアースが暮らしているのは時の洞窟のほうだった。外部の人たちには大差ないそうだが、当人たちにとっては大きな違いだ。山の上のドワーフ族とは、考え方の違いから決して仲がいいわけではない。
しかしながら、ある一点だけは協力し合っている。この、時の洞窟を、琥珀の山を、守ることだ。
洞窟を入って、エルフの村を通り過ぎ奥へ進むことが出来たなら、《照らす光》に照らされて、優しくて懐かしい、飴のような金色の河のようなそれが、洞窟を支えてそびえている光景が目に入るだろう。まるで山を内部から支えているようなそれは、山の命そのもののように感じられる。
盗掘者は、それを狙ってくる。
市場にでている時点で、ほぼ盗品だ。『北』以外の遥か遠い地にならば琥珀が採れる場所もあるのかもしれないが、それはそれで値が張る。
この世界は、若い。永く生きたエルフ族はそう語る。ほとんど自分と同い年だ、と。
琥珀という石は、本当は、この世界の年齢よりももっと長い時間をかけて樹から出来るらしい。時の魔法が使われた場所でしか採れないことから、どこかの偉い魔法使いが推測した。琥珀の山、時の洞窟。その名の所以であった。
その大いなる琥珀の傍で育ったアースも、山の命、美しく荘厳で、かつ優しいそれを、愛し尊んでいた。
それでも箱入り娘は無意識にため息をついた。
故郷は、御山は、大好きだ。それは変わらない。それとは全く関係ない。
ただ、時折耳に入る噂程度の冒険談や、ちらりと目にする商人や客人、稀に手に取る機会のある珍しい物。その経験が積み上がった結果だった。
ただし、どちらのほうが良いのか考えるのは、まだ先の話。だから両方のパターン、とりあえず保存してあるのです。でも、ビフォーの「17年箱入り娘」のくだりを読んだとき、「いやこれ違う」「なんかもっとこうあるだろ」と思って勢いでそれ以降全部書き直しちゃった。
でも、アフターの「市場~」が蛇足な気もする。ビフォーの”琥珀大切”感をアフターに反映したい気がする。
…――こうして、突然なにかが降臨したとき、加筆修正が突然進むのでした。
*
今日も来てくださった方、ありがとうございました!
拍手ありがとうですー!!まだ「夢」しか更新してませんが、セルヴァもあと2日くらいの間にはできるかなーかなーかなー← がんばりま。
また遊びに来てくださいね~!ヽ(´∀`*)ノ